●● 私の青空 ●●

町民だけが知っているウラウラ「私の青空」バナシは、こちら!

実在するのは、こんな人?!は、こちら!


ロケなまレポート

4月24日に、この町に2度目のロケ隊がやってきました!撮影の設定は、息子・太陽の夏休みに、ふるさとである大間に帰省するというもの。このロケでのシーンは、7月1日〜15日に放映されました。これは、そのときの、熱いけど寒〜〜いロケの記録です。(4.3〜4.29)
 

4月3日(月)

「私の青空」放映が始まった今日。本州最北端の町は、見事なブリブリ青い空!その空の下。NHKの下見軍団10数名が、活発な動きを見せていたらしい。大間小学校に出没!赤石海岸に出没!大神楽軍団と接触!うーむ。

 

4月16日(日)

大間小学校でロケをするかどうか、もめているらしい。小学校が使われるシーンは、太陽が田舎の「ぼっとん便所」を初めて体験するというもの。大間小学校は、もはや遺跡に近いほどの年代ものだから、便所もかなり渋い。そうは言っても、放映時間はちょうど朝メシタイム。いくらなんでも「ぼっとん」は厳しいかなー、と悩んでいるらしいのだ。

 

4月19日(水)

夏祭りのシーンが撮影されるのは、4月29日(土)と決定!1年に2回も祭りが行われる年なんて、最初で最後かも知れん。大間の小・中学校も、全面バックタップ体制でスタンバっている。今回のロケで、いちばん盛り上がるのは、わらさんど(子供ら)かも知れません。
と思ったら、大人のための夜は夜で、ものすごい展開になるらしいのだ。

つづきは、また明日。(うっ、これは「あすか」じゃねーか)

 

4月20日(木)

わらさんどたちが盛り上がった昼の祭りのあとに待ち受けるのは、夜の岸壁での大宴会!!!ロケマネージャーが作成した「祭りの夜、イメージ図」ってやつを入手した。どれどれ。紅白マク、ちょうちんぶらぶら、料理色々、酒、酒、酒、ビール、ビール、焼き物コーナー、山車、山車という文字が踊っている。エキストラは、どうやら鏡割りやら酒盛りをして、どっかーんと盛り上がっていればいいらしい(大河ドラマじゃなくて、ほんと、いがった〜)。しかーもロケで使用する日本酒は、下北半島唯一の酒造メーカー「関乃井」さんの全面ご協力となっているらしい。おいしい、おいしいぞ、今回のロケ。

 

4月24日(月)

NHK青森の生中継、リハーサルのため、青空組が「ゴールデンウイークは、大間に来てくださ〜〜い!」とかやっていた大間漁港に、マイクロバスで乗り付けた団体さん。そこいらを見学しながら、フムフムとうなずいたりしている。おかしい!観光客のわりには、顔が全く笑っていない。
おう、おう、ロケ隊のみなさんだったか!明日からの撮影に向けて、岸壁周辺の下見をしているらしい。去年11月のロケのときには、あまりの寒さに耐えられず、「はとぽっぽ」(じもてぃ御用立つの洋品店、格安)に駆け込んだみなさん。おかげで、はとぽっぽはウハウハ。今回は、さすが、ジャンパーとかをしっかり着込んでますな〜。よしよし。

いよいよ私たちも明日から、ロケなまレポートぶりめがし(訳・ぶちかまし)ます!

 

4月25日(火) くもり・風びゅ〜びゅ〜

とにかく、今日はさびかった。
そんな中で、朝から赤石海岸でロケ。太陽くんと、わらさんど(子供たち)が、釣りをしたり蟹とたわむれたりするシーンなのだ。時は、真夏の大間。防寒着で完全装備のスタッフに囲まれて、演じるわらさんどは半そで、半ズボンで必死。あまりの寒さに、太陽くんは本泣きが入っていたらしい。(うんうん、気持ちはわかる)
午後には、地元のわらさんども参加して、やっぱり海岸ロケ。東京子役軍団に比べて、大間わらさんどは、それほど寒そうじゃなかったという情報も。鍛え方が違うのか。かっちゃ軍団も見物にやってきて、モニター(っていうんだべな)に群がっていたらしい。こちらの鍛え方も、ハンパじゃない。
どうか、明日はちょびっこでも、あたたかくなりますように。

 


火を起こすためのオガクズを、ようやくゲット!のヤシキさん。
ほれ、早くあったまって、あったまって。

 

4月26日(水) 朝から快晴!

どごの漁師のおやんじ(おやじ)が来たかと思ったら、な、なんと伊東四朗さんだった。こわいほど、はまっている。なずなちゃん、今日は赤い浴衣姿。かわいすぎる〜。

さて、海が入るシーンには、大間漁協の協力で通過船が仕込まれている。今日のロケに登場したのは、伊藤さんちの「千鳥丸」。なずなちゃんたちのバックを、大漁旗を掲げてゆうゆうと通過。

   

さらに、ラジオ体操のシーンもあり。大間小学校のわらさんど(ガキんちょたち)約20名がやってきて、まさにスタッフ泣かせとはこのこと。「ちょっと静かにして下さ〜い」と言っても、言うことを聞く訳がない。しかーも、声を出さないで遊ぶというシーンまであり。「声を出さないでね〜〜」というスタッフの悲しい連呼が、大間の海に吸い込まれていきました。

 

4月27日(木) 雨風風雨風

さしてる傘がぶっ飛びそうな冷たい雨風。残念ながら、今日のロケは中止とあいなりました。朝、ロケ隊の宿泊所に潜入した情報部員によると、控え室の片隅に簡易ジャン卓を発見。卓を囲んでいる人の中に、我が町・漁協の組合長の姿も…。ひょえ〜

っちゅうことで、本日は特別に、NHKスタッフのみなさんの大間生活を、こっそりすかへます(教えます)。朝はホテル飯、昼は地元こまみねのほっかほか仕出し、そして夜はバレ飯。え?バレ飯ってなんだってが?「ばらけて飯を食う」の業界用語らしい。ディレクター軍団の制作さんと、技術さん、美術さんとに分かれて、夜の大間にくり出しているらしい。(仲悪いんですか?と聞いたら、そんなことない!とむきになっていた。ちょっとあやしい)ディレクター軍団は、寿司や、居酒屋、別の寿司や、お好み焼きやをローテーションさせているらしい。ここ民家じゃんという構えのスナックが、お気に入りらしい。
ついでに、大間ロケの演出をしている人、つまり監督さんをご紹介。
イセダさんです。35才、子持ち。「男にはムードが大事」だそうです。
みなさん、応援してくださいね。

 

4月28日(金) しとしと雨

悪天候のため、東日本フェリーをチャーターした撮影ができず。しとしと雨の中、割石(わりいし)の海岸でのロケとあいなりました。「夏っていっても、雨ぐらい降るでしょ」と、プロデューサー・スワベさんが言っていた。そりゃそうだ。今日は、マスコミ各社を招いての取材会なので、地元の衆とは別に、カメラを構えたスーツ姿の方々もチラリホラリ。

ところでみなさん!大間では毎年、世にも奇妙な墓参りがとり行われていること、ご存じでした?大間の墓参りのメインは夜。花火をしこたま買い込んで、次から次へとぶっぱなすのが、大間流。このシーンをぜひドラマに使いたいっちゅうことで、やりましたよ墓参り大ロケーション!朝からの雨は、夕方になっても降りやまず。傘さして、花柄ユカタに分厚いコート、足はスニーカーという怪しい地元の衆が30人以上、ハガショ(墓地のこと)に集合。巨大クレーンから降ってくる指示に従い、バランスよく各墓に散らばり散らばり。お子ちゃま系花火を10本ぐらい支給される。スタッフも、チャッカマンドラゴン(吹き上げ花火)を持ち、各墓に張り付き。以下、こんな段取り。

(1)傘とコートをとり、カメラの見えない位置に隠す
(2)まんず、お子ちゃま系花火に点火!
(3)すかさずスタッフが、ドラゴンに点火!墓石の上に置く
(4)地元の衆は、次から次へとお子ちゃま系花火をやり続ける
(5)スタッフは、5連発とか10連発とかをぶちかます

これがうまくいくと、たぶん、こんなあんばい。

パチパチッパチパチッシューー シューシューシュー
パチパチッ シュポーーンシュポーー   パチパチッパチパチッ シューー シューシューシューシュー   パチパチッパチパチッシュポーー
パチパチッ

段取りの練習を何度かした後、テスト1回、本番1回でオッケーが出たと思うのだが。一体、どんな映像になるのでしょう。まっさが、カットされたりして。このロケ、かなりの大スペクタクルだったな〜と、このときは思っていました。このときは。

(ちょっとした話)オッケーがでた後、お子ちゃま花火を手に、スタッフが言った。「この花火、ふつうよりきれいだと思いませんでしたか?」「……ええ、まあ」「これ、東京の花火職人に作ってもらったんですよ」「特注ってことですか?」「特注ってことですよ!」と、鼻穴ふんがふんがさせていた。

 

番外編

お祭りロケのレポートにいく前に、ちょっともったいつけて。
今回の大間ロケのロケ弁をご披露いたします!

ロケ弁は、地元・仕出しのこまみねが担当。あったかミソ汁は、漁協婦人部改め女性部会が担当。

<1日目・ちらし寿司風弁当

<2日目・オレンジが鮮やかなエビ子丼

3日目は雨のため撮影中止でしたが、予定ではシチュー

<4日目・ほっかほかのカツカレー

<5日目・お刺身幕の内弁当

飽きないように、工夫がこらされているじゃーあーりませんか。旨そう…

 

4月29日(土) 晴れた〜!

午前中は、雨で延びていたフェリー埠頭でのロケ。しかーし!町民の心は、すでに祭りに向かっておりました。「午後1時半から〜、稲荷神社大祭の〜どーしたこーした」と、有線放送のおねいさんもしつこく呼びかける。お昼には、風に乗って大神楽軍団の囃子が鳴り出した。おう!祭りだ!祭りだ!この春に突然「青空通り」と名づけられた、浜の通りが祭りの会場。一面に「稲荷神社大祭」のノボリがバタバタ。山車3台を囲んで、お稚児さんに武者軍団に浴衣姿のエキストラ軍団がわらわら、道の両脇には見物客がぎっしり。本当の祭りより、人が出ているう〜〜。それにしても、風が冷た〜〜い。

総勢300人ぐらいでしょうか。撮影用の陣形を整えるまでが一苦労。「山車と山車の間をぉ〜〜、つめてくださぁ〜い〜!」拡声器で指示を飛ばしながら、スタッフが歩き回る。気分はほとんど黒沢映画。準備ができたところで、役者さんたちが登場。太陽くんと東京少年団、裕太君、阿藤海さんも、山車を引っぱる。「いいですかぁ〜〜!!!全体、すこ〜し動ぉ〜きま〜すっ!」そーれっ!エンヤ!エンヤ!エンヤ!エンヤ!

 

真っ青な空を背景に、風でちょうちんをぶるんぶるん揺らしながら、山車が動く。エンヤ!エンヤ!エンヤ!ゴンベ(ウミネコとかカモメ)までがエキストラになって、上空を旋回しながら山車についてくる。う、うだで〜(す、すごい〜)!!!すんばらしいシーンが撮れているような気がいたします。まっさが、カットでねーべのー、イセダさん!


そして、その夜は、こんなことになっていた。

昼間のお祭り軍団が、そっくりそのままマグロ水揚げ場に集合。行列のあとの休憩という設定らしく、ちょうちんの明かりの下で、飲めや、歌えや、歌えや、飲めやの図。「どっとこ」という大間特有の囃子唄のシーンやら、鏡割りのシーンやらが撮影されました。しかしながら、風の冷たさは極限状態。寒さと疲れで、涙目になっているスタッフに対し、地元お祭り軍団は、いい感じに仕上がっている。鏡酒を手に、鼻汁流しながらもハイテンションな待ち時間。ついに出た〜〜。大神楽のバンショーさんが踊り出した。回りはすかさず手拍子。盛り上がった数人も加わり、あっという間に踊りの輪のでき上がり!

そして10時過ぎ。囃子を響かせながら、3台の山車は自分のねぐらへと帰っていきました。

 

「どっとこ」は、荒々しいアカペラ。実際のお祭りでは、各家を回りながら一軒一軒で唄う。リーダーによるソロと合唱とが交互に展開される。撮影中のこと。長いソロのあと、いよいよオレたちの出番とばかりに全員が大きく息を吸い込んだ瞬間。「はいっ、そこまでで結構でーす!」とスタッフに切られ、小さいじゃいーしっ!を漏らした地元のみなさんでした。

  

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